住宅ローンを考える 03

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借入金額はどのくらいが適当か?

3回目で本丸な話にやっとたどり着きました。「住宅購入を考える時、自分にとっての予算がいくら位が適当か分からない」という方、多いと思います。実際にご相談で最初にお会いする方で、ここを明確に答えられる方はなかなか居らっしゃらないですね。なので、この部分を整理したいと思います。まー色々な考え方があると思いますが、代表的な物を2つ紹介します。

年収の5倍説

これは、簡単ですね。銀行員の方に聞くと良く帰ってくる答えがこちらです。「税込み年収の5倍までは大丈夫だと思います。」パッと聞くと大体これです。日本人の平均年収は2020年度はグーグルさんによると436万円だそうですので、(検索かけて一番上に来た数字で計算します。)

436万円×5=2,180万円ということに・・・

2,180万円だとなーんか、少し低い気がする、僕のこれまでの感覚だと、もう少し高いのを皆さん買っている気がします。実際にググって見ると、2019年のデータが一番上に出てきまして、土地付注文住宅が4200万円台、建売住宅で3,400万円台、マンションは4,500万円台、中古戸建は2,500万円台、中古マンションが3,100万円台という記事が出てきました。すぐその下には平均価格と借入を絡めたやつが出て来ましたが、注文価格4,400万円台 借入3,000万円台、建売価格3,800万円台 借入2,800万円台、マンション価格4,192万円台 借入2,300万円台 中古戸建価格2,857万円 借入1,540万円、中古マンション価格2,393万円 借入1,166万円 とか書いてあります。少し価格がブレてますねー(ちなみにこの記事はデータの年度は不明です。) 借入金額としては、中古マンション以外は2,180万円より多いし、平均値で取ると自己資金も1,000万円オーバーかーという話になりますね。んー僕の感覚的には自己資金については一桁違う気がしますね・・・ という訳で、この年収5倍説はあてにならないのかなー、とういのが僕の私見です。あくまで、私見ですよ。それと、これは僕には確認できませんが、おそらく家を購入する方って全国平均で考えると、平均より年収が上の方が多いと推測されますので、単純に比較できるものでも無いとも思います。まー、こんなにザッとは出ないよなーと思うわけですよ。

返済比率説

こいつは、計算が少しだけややこしいのですが、住宅アプリとかなんだかではこれを使っているんじゃないかなーと思います。簡単に説明すると、年間の住宅ローンの返済合計金額が年収の何%を占める事になるか計算してみましょうねー、という事です。おそらく銀行の審査もこの計算をやってます。それでは、返済比率から適正な借入金額を考えてみます。計算に必要な要素はこの4つです。

  • 年収(税込み年収です)
  • 返済比率
  • 借入金利
  • 借入期間

年収はその人によって決まっている数字なので、返済比率から説明しますねー。

返済比率と言われても、と思いますよね。なので、返済比率を家賃比率で置き換えると分かりやすいと思います。家賃比率は年間の家賃が年収の何%を占めるかという考え方ですね。(家賃比率は造語です。)

例えば先程の年収436万円の方が2LDK(65㎡くらい)家賃駐車場込みで6.5万円の賃貸に住んでいる場合。(当社所在の福岡県久留米市の家賃を想定しています。)

年間家賃=65,000×12=780,000円
家賃比率=78万円÷436万円≒18%

およそ18%と計算できます。 ということは、返済比率を18%と設定しておけば、今と変わらない生活と言えますよね。その他には修繕費用と固定資産税が想定されますので、実際はもう少し上振れするんですけど、そちらは別記事で考えますね。

次に借入金利と借入期間ですが、これは借入予定の金融機関の数値を想定すれば良いと思います。

例としては、借入期間35年 変動金利0.975%で考えてみます。変動金利を例とした理由は、ここ10年くらい実は横ばいなのと、ほとんどの住宅チラシに採用されている金利がこれ以下の場合が多いいからです。固定希望の方はご相談下さい。では計算してみましょう。

年間返済可能額年収×返済比率
       =436万円×18%=78.48万円

月々返済可能額=年間返済可能額÷12ヶ月
       =78.48万円÷12=6.54万円

適正借入金額=月々返済可能金額÷100万円当たりの返済額×100万円
      =\65,400÷\2811×100万円=2,326万円 

適正借入金額は2,326万円ですね。100万円あたりの返済額はローン電卓で計算しました。アプリとかでも計算できると思います。 金利0.975% 期間35年(支払い回数420回)が条件です。 これが、月額¥65,000の家賃を支払っている場合とほぼほぼ同じ家計負担を住宅ローンに置き換えた計算となります。もちろん変動金利で計算していますので、金利が変われば変わるのですが・・・という訳で、銀行が審査する場合、審査金利によって計算されています。審査金利は公にはされていませんが、うちで借入可能金額を予想する時は、審査金利を3.5% 返済比率を30~35%位で計算します。(この返済比率も金融機関によります。) ちなみに計算してみると  

想定金利3.5%
返済比率30%の場合 ・・・ 2,637万円

返済比率35%の場合 ・・・ 3,075万円  となります。

ちなみに想定金利0.975%
返済比率30%の場合 ・・・ 3,877万円

返済比率35%の場合 ・・・ 4,521万円  となりますね。

なんで実際の金利に合わせて計算し直したかといいますと、最近住宅アプリの中に借入可能金額の予想機能がついてるものが在るのですが、断定はできませんがこうゆう計算してそうと僕は思っている訳です。なんかやたらと高い金額で探す人が多かった時期があったんですよね。フル期間固定の商品であれば、この計算で合ってるんですけどね。固定だともっと金利上がりますので、こんなに金額出ません。 

ちなみに今月のフラット35の金利1.31%を融資可能金額2637万円に合わせて見ようとすると、返済比率は21.6%で2,640万円で≒な金額がでますね。(ちょっとマニアックな比較でしたね。)フラットを使う場合は他にも条件出てきますが、これも別の記事ですね。

ここから私見です。

返済比率による融資可能金額の計算は、銀行さんの審査用です。銀行が貸してくれるんだから大丈夫です。という方いますが、返済比率30%って結構住宅のために働く羽目になるんじゃないかなーと個人的には思います。将来確実に給料上がる方はいいかと思いますが、そうでない方は家賃比率から考えた方が現実的なんじゃないかと思いますね。もちろん、そこに縛られる必要は無いのですが、銀行さんも貸してくれるんだし・・・ まー、色々ありますが個人的には例えば友達に相談されたら、返済比率が30%越えていたら、「やめたほうがいいよ」と言いますし、25%より下で満足できる物件に出会えて居るのならば、「いい買い物だねー」と言います。それと、自己資金で返済比率を下げる方法は良いと思います。返済比率が25%以下で自己資金を入れるのはどうかと思いますが、貯蓄状況によってアドバイスは異なってきます。細かい話するときりがなくなるので、

結論行きます。

結論としては、返済比率で考えておけば実際の融資でもブレが少なくて済むのでそちらがオススメ。返済比率は25%以下が理想で、超える場合は自己資金も考えて難しい場合はその時返済比率を上げて融資金額を増やすのが良いかと思います。でも返済比率30%を超えるようであれば、その物件は考え直した方がいいかもしれません。まー、返済比率が高くても貯蓄やその他の資産が多い人はあんまり考えなくてもいいかと思いますが、その当たりはご相談いただけると色々検討できますよ。なんか、今日はなかなか長くて複雑な話になってしまいましたが、ここまで読んで頂きありがとうございました。

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この記事を書いた人

大手ハウスメーカーD社、大手パワービルダーH社、大手フランチャイズ不動産HD社(大手ばっかり書いてすみません)を経てついに独立!業歴20年の経験と知識をもとに、お客様の住宅購入をフルサポート致します。

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