アンチマンションの方に、「どこがアンチなんですか？」と聞くと、「ローンの支払いの他に管理費や、修繕積立金がかかるのは嫌」という方結構多い気がします。確かにこれだけ聞くと僕も嫌ですね。みんな嫌ならやめればいいのにと思いますが、多くのマンションに採用されている制度ですので、不動産屋（仲介業）の視点からこの制度を説明してみたいと思います。
管理費と修繕積立金
まずはここからなんでしょうけど、管理費は建物の管理に使われるお金ですね。共用部分の電気代だったり、植栽の管理費用だったり、管理人さんの人件費だったりすると思います。マンションは共同住宅ですので、これは必要経費だと思います。次に修繕積立金ですが、こちらは共用部分が古くなると修繕できるように積み立てておくお金です。共用部分はどこかというと、大まかには各居室の内側と私は理解しています。内側なので玄関の扉や窓のサッシは共用部分だったりしますね。だから、お部屋以外をみんなで修繕していきましょう。というのが修繕積立金の目的だったりします。
修繕積立金が無かったらどうなる？
これが無かったらどうなるかですが、話は単純で、建物の見た目がボロくなると思います。共用部分の中には設備もありますので、マンションによっては生活上の不都合が出ることもあるでしょう。この辺が一般論だと思いますが、ここからは不動産屋（仲介業）の視点で書きますね。もしも修繕積立金の制度が無いもしくは、機能していないマンションを私が販売する事になったらまあまあ困ります。中古のマンションなので、建物が傷んでることはある程度承知の上で購入者は買うのですが、購入後いつ修繕するのか分からないマンションは購入したくない物です。専有部分（部屋の中）については、個人で何とかできますが、共有部分は他の所有者とも協議して修繕しないとけませんからね。よって、「相場で販売する事は難しでしょう」とお伝えすることになるでしょうね。
管理費が無かったらどうなる？
共同住宅である以上、管理費が無い建物があるのかどうか疑問ですが、一応考えてみます。まずはエレベーターが有る物件だと不可能ですよね。エレベーターの電気代が管理できません。あと通路部分の電灯もつけれないことに。敷地内の掃除は月に一回日曜日に住民総出で行うとかになるでしょうね。一般的には住みやすいマンションとは言えないと思います。なので、不動産屋の視点で見ると、もしも管理費が無いマンションなら、「相場で販売する事は難しでしょう」とお伝えすることになるでしょうね。
戸建ての場合。
「ローンの支払いの他に管理費や、修繕積立金がかかるのは嫌」という方、戸建と比べて嫌だという事ですよね。まー、管理費については共有部分の管理の費用なので、共有部分のない戸建の場合は、発生しません。実際は庭の手入れもあるし外灯もあるでしょうから、費用は発生しているはずなんですが、比較はなかなかできないもんです。それでは修繕積立金ですが、戸建ての場合はちゃんとメンテをしているか？だと思います。よく「古くなった建物は価値が無い」と言われると思いますが、不動産屋の視点で言うと、「古くなりメンテナンスされていいない建物は価値が無い」です。でも、不動産屋が物件の評価依頼された時に、オーナーさんに「あなたがメンテしなかったせいで建物の価値は0です」とは言えないですよね。なので、一般論的に「古くなった建物には価値が無い」と言うのだと思います。マンションの場合と同じく、メンテナンスができてない建物は価値が出せないという事は、建物である限りどちらも同じです。
まとめると
マンションと戸建てを修繕積立金の有無で比べるのはたぶん間違いです。建物である以上、どちらもメンテナンスしなければなりません。一方、管理費についてですがこれは安いに越したことはないでしょう。 まー、あんまり安いと管理が行き届きているのか少し心配なりますが・・・ そこは現地の状態を見て判断するしかないですね。（外見等が小奇麗なら大丈夫だと思います。）物件を見るポイントとしては、修繕積立金より管理費の比率が高いマンションは注意した方がいいと思います。話を戻すと、戸建の場合はメンテナンス費用は自分で管理することになりますが、マンションの場合は管理組合が修繕積立金という制度で管理しています。自分も所属する管理組合に共用部分のメンテナンスを委託している状態ですね。一方戸建ては自己責任です。どちらがいいのかは各々の判断だと思いますが、物件の資産価値を維持するためには実はどちらも費用が発生するという点はこれからお家を探している方、すでにお持ちの方両方が備えておくべき視点だと思います。
以上、ここまで読んで頂きありがとうございました。
何か質問がありましたらコメントよろしくお願いします。
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